中秋の名月に、ツィンバロンで『雨降りお月さん』を
今日は「中秋の名月」。
一年の中でも、とりわけ美しい月を眺める夜です。
ところが今日の松江は、あいにくの天気。
夜空を見上げても厚い雲に覆われ、今年はどうやら松江から名月を眺めることは難しそうです。
でも、月が見えないからこそ、ふと思い出した曲がありました。
野口雨情 作詞、中山晋平 作曲の日本の童謡、
『雨降りお月さん』
です。
以前、僕自身のツィンバロン演奏でこの曲を録音し、PVを制作しました。
今夜の松江の空を眺めていると、この曲がなんとも似合うような気がして、久しぶりに聴き返してみました。
『雨降りお月さん』は、大正時代に生まれ、長い年月を経た今も歌い継がれている日本の歌です。
西洋のクラシック音楽やハンガリー、中欧の音楽を演奏する機会の多い僕ですが、日本の童謡や唱歌をツィンバロンで奏でることも大切にしています。
ハンガリーを代表する楽器ともいえるツィンバロン。
その響きで日本の旋律を奏でると、ピアノやほかの楽器とはまた少し違った景色が現れます。
たくさんの弦が共鳴し、ひとつの音を打ったあとにも余韻が残っていくツィンバロンの響きは、月や雨、風、水といった情景を描く日本の歌とも、不思議によく馴染むように僕は感じています。
ちなみに、今年2026年は今日9月25日が「中秋の名月」ですが、天文学上の満月は9月27日。
実は「中秋の名月=必ず満月」というわけではありません。
昔の人たちは、今のような明るい街灯もない夜に、どんな気持ちで月を眺め、そこからどんな歌や物語を生み出したのでしょうね…。
そんなことを考えるのも、十五夜の楽しみなのかもしれません。
今夜の松江から月を見ることはできなくても、その向こうには、いつもと変わらず月があります。
月が見えない中秋の名月。
そんな夜には、こんなお月見もいいのではないでしょうか。
雨音を聞きながら、ツィンバロンで奏でる『雨降りお月さん』。
1分40秒ほどの短い演奏です。
今夜はどうぞ、音楽と一緒に月を想像してみてください。
雲の向こうには、きっと美しい月が浮かんでいます。