僕が考える、正しいツィンバロン文化の普及とは
皆さん、こんにちは!ツィンバロン奏者の斉藤浩です。
いつも温かい応援をいただき、本当にありがとうございます。
先日のブログで、インターネット上にある「実態のない名称や組織」について、少し注意喚起をさせていただきました。たくさんの反響をいただき、「正しい情報を発信することの大切さ」を僕自身、改めて深く実感しています。
今日は、僕がアジア人初のツィンバロン・ディプロマーシュ(正統な資格保持者)として20年間、この楽器と一緒に歩んできた中でずっと大切にしている、「文化を正しく伝える」ということへの想いをお話しさせてくださいね。
文化を広めるって、どういうことだろう?
ツィンバロンは、ハンガリーやスロバキアなどの中欧の深い歴史と、高度な学問に裏付けられた、本当に繊細で素晴らしい打弦楽器です。
僕たちがなすべき「文化の普及」とは、この楽器の美しい歴史を正しく伝え、本物の音色を聴いてくださる皆さんの心に届けることだと、僕は信じています。
決して、正規の音楽教育や国際的な資格を持たないアマチュアの集まりが、さも日本の公式窓口であるかのように「協会」や「会長」といった名ばかりの肩書きを作って、自分たちを大きく見せるための道具にすることではありません。
事情を知らない一般の方やメディアに「ここが日本の公式なのかな?」という誤解を与えてしまうような発信や、プロの現場を軽視するような行為は、文化を広めるどころか、むしろツィンバロンの健全な発展を邪魔してしまう重大な問題だと、僕は考えています。
アマチュアとプロフェッショナルの「大切な境界線」
僕は、ツィンバロンを趣味として愛し、純粋に楽しんでいる方々の活動を否定するつもりは全くありません!むしろ、この楽器を好きになってくれる仲間が増えることは、本当に嬉しいことです。
ただ、そこには絶対に曖昧にしてはいけない「境界線」があると思っています。
国際的な高等教育を修めてディプロマ(資格)を持ち、国家間の外交関係やプロのオーケストラ、研究機関との強い『信頼関係』の中で責任を持って音を届ける「プロ」の世界。そして、個人の趣味として純粋に楽しむ「アマチュア」の世界。この二つは、背負っている学術的な責任の重さが全く違います。
だからこそ、趣味のサークル活動がその実態を隠して、公的な「協会」を名乗ることは、社会的な誠実さに欠ける行為だと僕は思うのです。愛好会は愛好会として、純粋に楽器をみんなで楽しむ素敵な場であるべきですよね。
これからの日本のツィンバロン界のために
僕はこれまで20年間、在日ハンガリー大使館やリスト・ハンガリー文化センター、NHK交響楽団をはじめとするプロオーケストラ、そして僕の恩師である世界ツィンバロン協会会長のヘレンチャール・ヴィクトリア先生たちと、バトンを繋ぐように確かな『信頼関係』を築いてきました。
これからも、世界各国の第一線で活躍するヘレンチャール門下生たちとしっかり連携しながら、本物のツィンバロン文化を日本に正しく根付かせていきたいと思っています。
もし今後も、第三者が誤解するような不適切な名称が使われたり、客観的な事実に反する情報(「国内に一台しかない」「自分が第一人者だ」といった根拠のない誇大発信)が流されたりした場合は、僕は専門家としての立場から、いつでも毅然として事実を明確にし続けます。
日本のツィンバロン界が、愛好家の皆さんは愛好家として純粋に楽器を楽しみ、プロはプロとして責任を持って文化を引っ張っていく、そんな健全で美しい世界であってほしい。
ファンの皆さんに、これからも「本物の響き」を安心して楽しんでもらえるよう、僕はこれからも真っ直ぐに、情熱を持って発信を続けていきます!
いつも僕の音楽を信じてついてきてくれる皆さんに、心からの感謝を込めて。
ツィンバロン ディプロマーシュ
斉藤 浩