9月に愛媛県今治市大三島で小さなライブを2か所で開催することになりました。大三島在住のシャンソン歌手 安土明中子さんとご一緒します。去年の7月、10月に次いで、今回は3回目の共演となります。
9月2日は、オーガニックカフェOHANAさん
9月3日は、古民家カフェたまやさん
詳細が決まり次第、またインフォメーションをアップしますね。
滞在した2泊3日は、空が開けて、とてもキレイな青のグラデーションが拡がっていました。旅の最終地で、気持ちがホッとしました。

斉藤浩のブログです。日々のことを少しずつ…
リハーサル初日、3楽章冒頭のビオラソロの前に、全員の前でこの旋律『Tiszán innen, Dunán túl』を歌って聴かせて下さった。それを受けて安達真理さんが見事なソロを弾かれた。
「ちょっとバイオリン貸して」と団員のバイオリンで、ハンガリーのnépzeneいわゆる「民俗音楽楽団のバイオリンやビオラの弓の使い方(弓元で引っ掛けて弾く)」を弾いて見せて下さった。
自らの手をバチバチ膝に打ちつけ音を鳴らし、ハンガリーの男性舞踊の激しさを見せて下さった。
全6曲で成り立つハーリヤーノシュ組曲であるが、なんといっても凄かったのは曲間であった。指揮も動かない、団員も譜めくりもせずじっとしたまま。そのなんとも言えない曲間にも、実はタカーチマエストロの作るハーリヤーノシュには音がなっていて、ドラマが展開しているようであった。
一番(僕的に)面白かったのは、ゲネの時、4楽章から5楽章へはatacca(切れ目なく)で演奏するのだが、ここでタカーチ マエストロのハンガリー人としての血が燃えさかるのでありました。4楽章はハーリヤーノシュが率いる軍がナポレオン軍を打ち負かし、ナポレオンは泣きながら後退、そして消えていく(ここで使われるのがサキソフォンでナポレオン軍の象徴)。そして切れ目なく5楽章のヴェルブンク(ハンガリーの兵隊の踊り)がかなり興奮した状態で始まるのです(そこで使われるのがツィンバロン。ハンガリーを象徴する楽器なのです。とにかく強く堂々とカッコよく勇ましく弾かねばならないのです)。
『Hiroshi, gyere gyere!!! Gyere Hiroshi!! (ヒロシ、来い、もっと来い‼︎ もっと情熱を爆発させろ‼︎
の意)』と指揮をしながら僕に叫んでおられました。
これは、テンポや音量がどうとかいうことではないんです。ナポレオンを一撃で打ち負かした、ハンガリー軍の(ハンガリー人としての)『プライド=誇り』なんですよ。僕にはそれがとても印象的で感激したんです。
組曲ハーリヤーノシュで、ツィンバロンは『ハンガリーの象徴』であり、3楽章『歌』でも、譜面通りに弾いてはダメなんです。そこには絶対『自由』がないと…。マエストロは「指揮が合わせるから、ツィンバロンはもっと自由に‼︎」と。縦割りのリズムではないのです。(ま、ツィンバロンの譜面は何十連符だったりするので、これはコダーイが意図してこう書いたのだと思う)
リハーサルから本番まで、マエストロがたくさんたくさんのことを伝えてくれ、僕の音楽人生の中で、貴重かつ忘れることのできない1ページとなったことに間違いない。
日本フィルハーモニー交響楽団 第407回 横浜定期演奏会、楽しく終演しました。
前半の2曲はとにかく美しく、みなとみらいホールの響きの中で、繊細かつ豊かな音でした。シューベルトはひとつひとつのメロディが次々と問いかけてくるよう…。モーツァルトのピアコン21番は僕が子供の頃、おそらく一番たくさん聴いたピアコンです。2楽章は特に好き。今でも好き。三浦謙司さんの音も素敵でした。
休憩を挟んで後半はコダーイ『ハーリヤーノシュ』。ど真ん中でツィンバロン弾いてる僕は特等席でした。サラウンドですよ、もうね、超立体音響&スペクタクル。そして横浜みなとみらいホールの弾きやすいこと、音がフワッと空間に浮く感じ。ツィンバロンはどんな風に聞こえたんだろう⁇
本番前のひとコマ
「マエストロ、僕はどっちを着たらいいですか?燕尾服⁇それともハンガリーの衣装⁇」
「そりゃもちろんハンガリーの衣装や‼︎」
本番直前に着替えてマエストロのお部屋に行くと「Hiroshi Super !! 写真撮ろう、写真‼︎」と、本番前にも関わらず、マエストロもハンガリー舞曲を踊りだし、「ハーリヤーノシュ」前の休憩時間、ステージ裏では大変盛り上がりました。気分はすっかりハンガリー�モードに�!!
リハーサルから終始スタッフさんが気遣って下さって、ツィンバロンの調律もサクサクっとやって、組み立ても分解も、積み込み&積み下ろしも手伝って下さって、ホントに助かりました。
楽しい時間をご一緒させて頂き、ホントに嬉しかった。タカーチマエストロ、日フィルさん、スタッフさん、ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。