NHK交響楽団 定期公演11月Cプログラム

N響さんの『ハーリヤーノシュ』本番は、どの楽章もMagyar szív(ハンガリーの心、ハンガリー魂)溢れるものでした。僕は留学中に、オペラ『ハーリヤーノシュ』を勉強していましたが、今日演奏した組曲はそのオペラの中から抜粋した6曲で構成されているものです。

元々、歌詞があり歌い手が歌っているメロディを、組曲ではそれぞれ楽器が演奏するわけですが、実は、ここにハンガリー語のリズムが大きく関わってくるんです。特に3楽章の『Dal 歌』。これは「ティサの向こうに広がる彼方」という有名な歌。これ、譜面通りに演奏するとハンガリー語のこの歌の感じが出ないんです。今回、マエストロ マダラシュ氏はそういうところをホントに上手く伝えてくださったような気がします。[機械的ではなく、情感たっぷりに、まるで語りかけるようなハンガリー語のメロディのリズム]。オーケストラでそれぞれの楽器がまるで声を出して歌っているような今日のあの3楽章は、ホントに涙が出そうなくらい美しかった…。

5楽章の『間奏曲』に関しては、僕が今までやってきた中で最強最速の演奏でした。アグレッシブでグイグイ前に出ていくあの感じ。カッコよくてゾクゾク感がハンパなかったです。
ツィンバロンが出てくる3楽章5楽章に関してはそんな風に感じました。

どの楽章も音楽のキャラが際立っていて、立体的で、表情豊かで、一緒に演奏させていただき、ホントに嬉しかったです。

2023年11月10日